インフルエンザの時、使ってはいけない薬【解熱剤、アスピリン(バファリン等)、ジクロフェナク(ボルタレン等)、メフェナム酸(ポンタール等)】
こんにちは。
今日は【インフルエンザに罹ったときに使ってはいけない解熱剤】について書いていきたいと思います。
インフルエンザが流行っています。
昨年(2018年)に塩野義製薬の新薬『ゾフルーザ』発売され、インフルエンザと聞くことも多いかと思います。
インフルエンザの合併症で最も怖いのがインフルエンザ脳症です。
小児では致死率も高く(30%)、治っても後遺症が残る可能性が高いです。
インフルエンザに罹っているときに使用すると、インフルエンザ脳症のリスクを増やしてしまうのが下記の薬剤①~③です。
インフルエンザに罹ったときに使ってはいけない解熱剤
➁成分名:ジクロフェナク、商品名:ボルタレンなど
③成分名:メフェナム酸、商品名:ポンタールなど
これらの薬は熱を下げる効果や痛みを和らげる効果があるため、よく処方されます。
インフルエンザで高熱の場合に患者さんが自分の判断で過去にもらったこれらの薬を使用してしまうことがあります。
また、インフルエンザの診断を受けた病院とは別の病院で、歯科治療や整形外科の痛みの治療のために服用していたりすることがあるため注意が必要です。
是非、覚えておいてください。
逆にインフルエンザのときに安全に使える薬を下記に紹介します。
インフルエンザに罹ったときに使える解熱剤
①成分名:アセトアミノフェン、商品名:カロナール、アンヒバ、アルピニーなど
詳細と根拠が見たい方はガイドラインをご覧ください。
『インフルエンザ脳症ガイドライン【改訂版】平成 21 年 9 月』と検索してください。
閲覧画面で『Ctrlキー+F』を同時に押して、検索ワードに『ジクロフェナク』と入れると該当箇所を探すことができます。
https://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/09/dl/info0925-01.pdf
最後に
インフルエンザになるリスクを減らすために
『感染成立の三要素』について紹介します。
上記の図からもわかるように感染が成立するためには
①感染源(病原体)
➁感染経路
③宿主
の3つの要素が必要です。
逆に一つでも防げれば感染は起こらないです。
インフルエンザの場合
①感染源(病原体)はインフルエンザ
➁感染経路は飛沫感染(咳やくしゃみ)または接触感染(ウイルスが手に付着等)
③宿主はあなたの健康状態です。
これを見ると、
宿主としてのインフルエンザに対抗できるだけの体調を維持することや
感染経路を断つためにうがい・手洗いが改めて大切だと分かりますね。